語坊|ユファン

横須賀・三浦を中心に活動する朗読ユニット「語坊(ユファン)」のウェブサイトです。

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悪太夫は、西の空をきッと睨んで、ちん、と胸にかけた鐘を鳴らし、猛々しい声で「阿彌陀佛よや、おおーい、おおーい」と呼ばわり、それから歩き出した。

 

■極楽急行 海音寺潮五郎 作

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2024年最後の朗読会終了。
ご来場の皆様ありがとうございました。
会場に着かれた皆さまは「暑い暑い汗だく―」とご挨拶。
青空にお日様ピカピカ、風も穏やかな午後でした。

2022年6月から始まった語坊房相山の会、早21回の開催でした。
いかがな時と受け止めていただいているのか皆様の感想を思いますが
朗読をはじめ楽器の演奏、思い付き話などもご披露くださる方々もおられ、
主催の語坊はとても楽しく過ごさせていただいています。

来年2025年の語坊房相山の会は1月21日(第3火曜日)13時半からいたします。

皆様よいお年を
また1月21日近くなりましたらご連絡いただけますように。
聞くだけ大いに歓迎です。
もちろんご披露いただける方大歓迎。
コロナもどうやら云々というところですが油断もできず。
お手数ですが時間調整も含めて当分この連絡手続き宜しくお願いいたします。
なお、朗読題材等どうぞ相山宅の本箱をご利用ください。

では皆様ご自愛くださってよき年越しを
ごきげんよう

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長崎の鐘

作詞:サトウハチロー 作曲:古関裕而

 

こよなく晴れた青空を 悲しと思う切なさよ  うねりの波の人の世に はかなく生きる野の花よ

慰め励まし 長崎の ああ 長崎の鐘は鳴る


召されて妻は天国へ 別れて一人旅立ちぬ かたみに残るロザリオの 鎖に白きわが涙

慰め励まし 長崎の ああ 長崎の鐘は鳴る


つぶやく雨のミサの音 たたえる風の神の歌 輝く胸の十字架に ほほえむ海の雲の色

慰め励まし 長崎の ああ 長崎の鐘は鳴る


こころの罪を打ち明けて 更け行く夜の月澄みぬ 貧しき家の柱にも 気高く白きマリア様

慰め励まし 長崎の ああ 長崎の鐘は鳴る

 


1945年8月9日11時2分長崎に原爆が投下されました。
そして被災後の長崎は。

長崎医大診察室で診察中に被爆した永井隆博士の書「長崎の鐘」に詳しい。
この書は永井博士が被爆時、右側頭部動脈からの出血という怪我を受け、幾度倒れても1946年1月まで救護活動に身を賭してはしり、ついに病の床に伏せざるを得なくなって後「それにもかかわらず」、「それでありながら」ともいう中で書かれたものです。

♪「長崎の鐘」は この書を、貼り絵の山下清の才能を発見し世に紹介した精神科医式場隆三郎博士が日本コロンビアに紹介、完成に至ったとのことです。1949年7月のことでした。

「アンジェラスの鐘」と呼ばれていた「長崎の鐘」は浦上天主堂にあったもの。2つあったひとつは消え一つが土中から見つかったそうです。

 

抜けるような青空と、焦土と化した死体累々の地。血をながしつつ救助に走る人々。
澄んだ夜空に浮かぶ月と雲。また雨、海。
その悲嘆と鎮魂、にもかかわらず慰め励まし再起を願う人の心のありようがはっきりと歌われて
ひなひなとなりがちな心に染みていきます。

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