uta_202301

まだまだ続く紛争?戦争!
決着のつけようもない様子。
祖国とは。

ア~だコ~だめぐらせているうちに「プラハの春」という上下巻の作品を思い出した。
春江一也という人の作品で、ボヘミヤの地と空気、時代の動き、そこに生きた人々、そして恋。
とても興味をそそる物語だった。
出てくる単語にも。
ボヘミヤ、ヴルタヴァ、百塔の町、中欧の真珠、カレル橋、チェコの首都、中世の面影が色濃く残る街、かつての城塞都市。プラハ城、ヤン・フス。

河、「モルダウ」は、ドイツ風の呼び方であり、チェコ語では「ヴルタヴァ」という。
1526年以降オーストリア支配下にあったチェコスロバキア(当時のボヘミア)は、ドイツ語が公用語とされており、スメタナは聴覚を失い、絶え間ない耳鳴りと頭痛に苦しめられるなかで祖国のために連作交響詩「わが祖国」を1879年、完成させた。彼は1824/3/2生、1884/5/12没。
ヴルタヴァ(モルダウ)は連作交響詩「わが祖国」全6曲のうちの第2曲。全6曲通しての初演は1882年11月5日、プラハにて。
第2曲、ヴルタヴァ(モルダウ)は、源流1,2~第1のヴルタヴァ~森の狩猟~村の結婚式~月の光と水の精の踊り~第2のヴルタヴァ~ヴィシェフラドの主題という構成。ヴィシェフラドの主題はボヘミアに独立と繁栄の日が来ることを願うスメタナの深い思いがこめられているという。
山奥からプラハに流れ込むヴルタヴァ。河畔の情景、流れの幅、勢いなど思い浮かぶ。
「モルダウの流れ」は、「モルダウ」の1,2の源流の部分に歌詞をつけたものときく。

いくつかの日本語歌詞があります。
その中から野上彰氏の作品を今回は提示させていただきます。
学生時代に歌われた方もあるのでは。

モルダウの流れ
野上 彰 詞  べドルジフ・スメタナの曲より

水上(みなかみ)は遠く遙か  豊かなる河モルダウよ
月影は森を照らし 秋風 岸をそよぎゆく
雁(かりがね)の声にこだまして  泡立ち流るる水の音
霧と砕け  花と散りて 流れゆけ
水上(みなかみ)遠きボヘミヤの なつかしの河 モルダウよ

舟人の歌は 星青く たゆとう波間に浮かびつつ
遠き夢の 君がもとに 流れゆけ
水上(みなかみ)遠きボヘミヤの なつかしの河 モルダウよ