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楽曲「蛍の光」
稲垣 千穎  作詞 スコットランド民謡

 

作詞者稲垣 千穎(いながきちかい) は、「国学者、教育者、歌人、唱歌作詞者、
教科書編集者。

 

東京師範学校教諭として和文教育を行い、多数の和文教科書を編纂したほか、

音楽取調掛として、『蛍の光』・『蝶々』2番など多数の唱歌を作詞した。

 通称は真二郎。(ウィキペディア参)

 

 ♪ほたーるの ひかーり まどのゆーきー 

ふみーよむ つきーひ かさーねつーつー 

 
と、ひとり歌い出せば、どなたでもあとを続けて声を合わせられるのでは。

 

原語の Should auld acquaintance be forgot,And never brought to mind? 

Should auld acquaintance be forgot, And auld lang syne! 

 

もひょっとすると口ずさめるかもしれませんね。 

 

従来あった詩を下敷きにに、ロバート・バーンズが作詞したとされています。

 

でも「蛍の光」はこの作品の訳ではありません。

 

当時の文部省でよく行われていた方式のごとく、スコットランド民謡に

稲垣千穎の詞がつけられ、1881年明治14年小学唱歌集に載ったとのことです。

 

今、1番、2番のツーコーラスが歌われていますが、当時4番まで作られました。


削られた経緯はお察しの通り、政治的といいますか、時代の造る流れの中にあり!

 
「蛍の光窓の雪」は貧しさに晋の車胤(しゃいん)は蛍で、孫康(そんこう)は

雪あかりで書を読み勉学に励んだという故事からきたことば。

 

蛍の光窓の雪 書(ふみ)よむ月日 重ねつつ 

いつしか年も すぎの戸を あけてぞ今朝は 別れゆく

とまるも行(ゆ)くも限りとて かたみに思う 千万の 

心のはしをひとことに 幸くとばかり歌うなり


今年はこの楽曲が歌われることなく6月まで来てしまったのでしょうか。

 

スコットランド民謡の原曲は讃美歌「370番」にも用いられ、

「めさめよ、わが霊(たま)こころ励み ちからの限りにいそぎ進め・・・」と

歌いだされます。

 

尾崎安(やすし)恵泉女学園大学長であられた方が訳詞者です。

 

またこの曲は、「空より高く」(新沢としひこ詞 中川ひろたか曲・スコットランド

民謡)という、2011/3/11震災のあとに「被災者の皆さんへ」と流れた

保育園児たちの歌う合唱の一部分にも用いられています。

 

詞は ♪人は空より高い心を持っている どんな空より高い心を持っている・・・

・・・・のあと 

きみのこころよたかくなれそらよりたかくたかくなれ の部分 

(2番では海・深くなれ)何時も卒園式の度に歌っていた曲だそうです。

 

今現在の生活がコロナ対処とともにあり、これから生きる場、環境はコロナ禍

以前とは違う 「新しいかたちの暮らし」に移りますと報道されています。

 

伝わる一曲にのせられる幾つもの詞たち。

 

その心は。

 

いろいろ思いおこさせられ考えさせられる一曲です。 


音楽は朗読に勝るかも……とおっしゃった朗読の先生がいらっしゃた……ナ